転職という言葉は誰でも知っていますが、本来の意味を考えたことはありますか?
今回、転職の意味だけでなく、目的・手段などを交えて解説しました。
転職の意味
転職は本来、職業を変えるという意味ですが、職場を変えるという意味でも捉えられています。
転職は、業種、職種、あるいはその両方を変える場合があり、その組み合わせによって難易度が異なります。
転職の難易度
もっとも簡単な転職は、同業種同職種転職です。過去の職務経験をそのまま活かせるからです。
次に簡単な転職は、異業種同職種転職です。仕事の内容は変わらないものの、業界を変えるため、新しい知識を覚えたり、慣行になれなければならない点で、難しさが増します。
そして最も難しいのが、異業種異職種転職です。今までとは全く違う業界と職種にチャレンジしなければいけないからです。
転職する目的
本音の転職目的は主に次の5つに集約されます。
- 給与アップ
- 人間関係の清算
- 結婚・病気・介護
- キャリアアップ
- やりがい
給与アップ
給与が低いと不満を持ちます。きちんと成果を出しているのに、評価されないまま何年も過ごすのは機会損失につながります。
中小企業はそれが特に顕著で、ブラック企業が多いため、改善は期待できません。
また、バブルの時と違い、デフレが続いて、経済が縮小しているにもかかわらず、平均年収が下がっているので、正社員でも結婚できない人がいます。
この状況を打破するためには、きちんと評価をしてくれる企業に転職をして、年収アップすることが必要です。
人間関係の清算
企業規模にかかわらず、人間関係が悪いと居づらくなり、転職をせざるを得なくなります。
まだ、大企業であれば、他の部署やグループ会社に移るという選択肢もありますが、中小零細企業は規模が小さいため、そのような方法は取れません。
結婚・病気・介護
病気、介護で働き続けることが難しくなった場合に、転職をせざるを得ません。
大企業でも中小企業でも、有給を取ったり、休職をして、再び働けるようになってから復職する人もいますが、元の業務に携われないこともあります。
結婚も、相手の勤務地が変わらなければ、働き続けることはできますが、遠方の場合は当然難しいので、辞めることになります。
そして、新たな地で転職をする必要があります。
キャリアアップ
今の仕事よりもさらに上流の仕事をしたかったり、今の勤務先ではできない仕事をしたいという場合に、キャリアアップ転職をします。
やりがい
転職は、給与や人間関係のようなよくある理由だけではなくて、給与が下がってもやりがいのある仕事がしたいという理由で転職する人もいます。
転職に成功する人と失敗する人の違い
なぜ、転職に成功する人と失敗する人がいるのでしょうか?
その違いを見てみましょう。
違い1:転職活動のタイミング・期間
基本的に転職活動は退職後に行ってはいけません。
転職に成功する人は、働きながら転職活動をしていますが、失敗する人は退職して転職活動をしている人が多いです。
ハラスメントを受けていたり、夜遅くまで働かされて転職活動をする時間がない場合は、退職も止むを得ませんが、ブランクは3ヶ月、どんなに遅くても半年以内に収めましょう。
違い2:転職理由の使い分け
転職理由を本音で語ってはいけません。なぜなら、同じ理由で転職先の会社を辞める可能性があると思われてしまうからです。
転職理由だけでなく他の質問もそうですが、本音と建て前があり、転職の面接用の答え方をしないといけません。
違い3:転職の準備
心の中で転職したいと思っていて、良さそうな求人が出てきた時に、慌てて応募をしているようでは、転職が上手く行く確率は下がります。
しっかりした準備ができないからです。
いつでも転職できるように、応募書類、特に職務経歴書のアップデートや想定問答をしておくと、急に求人が出てきても、手間がかからず転職活動ができます。
違い4:仕事への取り組み
転職を果たすには、志望先が求めるものと自分の経験・スキルが合っていないといけません。
現職でしっかり仕事に取り組んで結果を出せば、志望先が求める経験・スキルを証明できるので、簡単に転職できます。
しかし一方で、適当に仕事をしていて、大した経験・スキルも積めず、転職に失敗している人がいます。
だから、仕事にはしっかり取り組みましょう。
転職の手段
転職の手段は主に10個あります。以下はその一覧です。
- 直接応募
- 転職サイト
- 転職エージェント
- ヘッドハンティング
- 縁故
- リファラル採用
- 求人誌
- ビジネスSNS
- ハローワーク
- ジョブカフェ
転職と就職の手段の違い
就活サイトが転職サイト、就職エージェントが転職エージェント、リクルーターがヘッドハンティングに置き換わった点が違いと言えます。
ただ、中身は同じようなものなので、全て同じと言ってしまっても良いかもしれません。
転職後の問題点
最後に転職後の問題点について確認しておきましょう。
転職先の雰囲気に合わない
同じ業界・同じ職種でも。会社が変われば、雰囲気は変わります。
これまで勤めていた会社が、大人しめの社風だったのが、転職先はイケイケの会社だった場合、あきらかに雰囲気に合いません。
慣れるまで我慢するか、無理な場合は、再度転職活動をする必要があります。
そうならないように、転職活動では、企業研究をしっかりしておかなければなりません。
当初の条件と違った
大企業ではあまり見られませんが、中小零細企業では、当初の募集条件と実際の条件が異なることがよくあります。
例えば、正社員のはずが、契約社員で一定期間問題がなければ正社員化するという条件に変わっていたり、月給が2ヶ月目から半分に減るなどのような信じられないことです。
こうなってしまうと、再度転職活動をしなければならなくなるので、転職前の企業選びは慎重にしなければなりません。(特に中小企業)
目的のない転職を繰り返すと転職しにくくなる
目的のない転職を繰り返していると、経歴に一貫性がなくなり、転職がしにくくなってしまうことがあります。
これを防ぐためには、自分は何のために転職をするのか目的をはっきりしておかなければなりません。