逆編年体式とはどんな形式?メリット・デメリットを踏まえて解説

逆編年体式のイメージ 選考用語

職務経歴書の書き方として、逆編年体式があります。

いったいどのような書き方なのでしょうか?

逆編年体式とは

逆編年体式は職務経歴書を最新の経歴から過去に向かって記述していく形式のことを指します。

その名の通り、時系列で記述していく編年体式の逆です。

最新の職務経験をアピールしたい時や、外資系企業に応募する時によく用いられます。

逆編年体式のメリット

逆編年体式で職務経歴書を書くメリットは2つあります。

直近の職務経験をアピールできる

時系列で記述していく編年体式だと、転職歴が多い場合、直近の職務経験をアピールしたくても、職務経歴書の後方に埋もれてしまいアピールになりません。

しかし、逆編年体式であれば、直近の職務経験から記述していくので、志望職種へのアピールになりやすいです。

過去の職務経験のアピール度を薄めることができる

1つ目のメリットの裏返しで、全く関係がない過去の職務経験のアピール度を薄めることができます。

逆編年体式だと、職務経歴書の後方に記述することになり、あまり目立たなくなるからです。

とはいえ、面接で質問される可能性はあるので、過去から現在までの経緯を答えられるようにしておく必要はあります。

逆編年体式のデメリット

逆編年体式にすることによって生まれるデメリットもあります。

成長のプロセスが分かりにくい

逆編年体式は現在から過去に向かって記述していくため、採用担当者にとって、成長のプロセスが分かりにくいというデメリットがあります。

結論だけわかっていても、根拠がないと説得力がないので、逆編年体式も成長プロセスが示せるように、面接で話せるようにしておく必要があります。

保守的な企業・採用担当者の評価は良くない

1つ目のデメリットとも関係しますが、保守的な企業・採用担当者は、編年体式が一般的な職務経歴書の書き方だと思っているので、良くない評価をする可能性があります。

逆編年体式に向いている人

逆編年体式のメリット・デメリットを把握したところで、どんな人が向いているのか確認しておきましょう。

直近の職務経験をアピールしたい人

直近の職務経験をアピールしたい人は逆編年体式が合っています。

直近の職務経験を最初に書いた方が目立つこともありますが、志望先とのマッチ度が高い場合には、そうした方が損しません。

キャリアチェンジした人

キャリアチェンジした人も、逆編年体式が合っています。

例えば、1社目・2社目が志望先の業界・職種と全く関係がなく、現在の3社目が関係がある場合、3社目から1社目に向かって職務内容を書いた方が、直近の経験をダイレクトにアピールできます。

転職回数が多い人

転職回数が2・3回ならともかく、5・6回ともなると、編年体式で書いていたのでは、直近の経験が埋もれてしまうので、逆編年体式で書いた方が良いです。

在籍期間が長い人

転職回数の多い人と同様に、1社しか社歴がなくても、在籍期間が長ければ、異動や多岐にわたる経験をしているので、逆編年体式で書いた方がアピールになります。

外資系企業を志望している人

外資系企業に応募する際に提出する英文履歴書は逆編年体式で記述するのが一般的なので、職務経歴書も同様の認識です。

そのため、外資系企業を志望している人は、向いているというよりも、逆編年体式で職務経歴書を書いた方が良いです。

逆編年体式に向いていない人

逆編年体式に向いている人がいる一方で、向いていない人もいます。

職務経験が少ない人

職務経験が少ない人が逆編年体式で書いてはいけないわけではありませんが、そこまでのメリットはありません。

5回転職していれば、編年体式だと、直近の経験が確実に埋もれてしまいますが、2・3回であれば、1社あたりの在籍期間が短い人もいるからです。

キャリアが複雑な人

逆編年体式は直近の経験をアピールするものなので、全ての経歴が異なる業界・職種の場合は、向いていません。