キャリア式とはどんな形式?メリット・デメリットを踏まえて解説

キャリア式のイメージ 選考用語

職務経歴書を作成するときの書き方として、キャリア式があります。

いったいどのような書き方なのか解説しました。

キャリア式とは

キャリア式は職務経歴書を経験した職務ごとにまとめて記載する形式のことを指します。

プロジェクトごとにまとめる形式もキャリア式としているサイトがありますが、厳密にはプロジェクト式として全く別の形式とするのが正しいです。

職務経歴書の中で、キャリア式として書く箇所は、職務内容ですが、職務要約に用いる場合もあります。

キャリア式のメリット

キャリア式で職務経歴書を書くメリットは2つあります。

職務経験が志望職種にマッチしていることをアピールできる

職種・分野ごとにまとめて職務経験を記載することができるので、志望している職種にマッチしているとアピールしやすいです。

例えば、1社目と3・4社目で営業職を経験し、2社目でマーケティングを経験している場合、別々に記載すると、営業職の経験が深いことを示せます。

そこで応募しようとしている職種が営業職であれば、マッチ度は高いです。(厳密には営業手法とか、クライアントの企業規模なども合わせる必要がある)

経歴をキレイに見せることができる

キャリア式には経歴をキレイに見せる効果もあります。

時系列で書くわけではないので、ブランクがあっても、気になりにくいです。(職務内容の前に会社経歴を書くのが一般的なので、完全に隠すことはできない)

また、1社目で営業と経理、2社目で営業とマーケティング、3社目で営業とエンジニアという経歴であった場合、1社ごとの営業職の経験期間は少ないですが、合算すると多くなるので、一定の経験があるように見えます。

キャリア式のデメリット

メリットを見て、キャリア式にしようと思った人もいると思います。

しかし、デメリットもあるので確認しておきましょう。

ブランクをごまかしていると思われる可能性がある

メリットでも述べましたが、応募者側がキャリア式で職務経歴書を書いて、ブランクを分からなくしようとしても、会社経歴でバレるので、ごまかしていると採用担当者に思われる可能性があります。

そこで、面接でブランクのことを突っ込まれて聞かれると、しどろもどろになるので、あくまでもごまかしではなくて、職種・スキルをアピールするという視点でキャリア式を用いましょう。

成長プロセスをアピールしにくい

キャリア式は成長プロセスをアピールしにくいという難点があります。

職種・分野ごとにまとめてしまうことが原因ですが、
キャリア式で記載する職務内容の前に会社経歴を追加しても、アピールは難しいです。

面接で面接官が質問をしてきた時には、それぞれにつながりがあるようにしておくと良いです。

直近の職種が不明になる

直近の勤務先を伝えることはできても、職種は不明になってしまいます。

もしかしたら、直近では志望職種とは全く違う職種の可能性もあるので、面接ではキャリアチェンジの質問に答えられるようにしておかないといけません。

キャリア式に向いている人

キャリア式のメリット・デメリットを把握したところで、どんな人が向いているのかを確認しておきましょう。

転職回数が多い人

転職回数が多い人はキャリア式で職務経歴書を書いた方が良いです。

編年体式だと冗長になってしまい、まとまりがなくなってしまうからです。

転職回数が4回以上の人は、キャリア式を検討してみましょう。

経験・スキルをアピールしたい人

直近の職種と志望職種が一致しているとは限りません。

過去に経験のある職種に再度挑戦したいという場合にも、キャリアごとにまとめると、アピールが伝わりやすいです。

また、単に経験・スキルをアピールしたい技術職や専門職にも向いている書き方です。

期間は短いけど深い経験をしている人

職歴が3年未満の第二新卒でも、深い経験(実績ではなく本人の意識)をしていれば、書くことが細かくあるので、キャリア式に適しています。

キャリア式に向いていない人

キャリア式に向いている人がいる一方で、向いていない人もいます。

転職回数が3回以下の人

厳密には転職回数が3回以下でも、社内異動歴が多い場合は、キャリア式が向いています。

しかし、一般的には向いていません。

転職回数が3回以下だと、キャリア式でまとめるほどの分量ではなく、時系列で十分間に合うからです。

在籍10年未満の転職したことがない人

勤務先に在籍していた期間が10年未満で転職したことがないと、キャリア式で書くほどの分量ではありません。

これが、15年・20年ともなると、分量は多くなるので、キャリア式の方が適しています。